消化器について
どうしても胃のバリウム検査や内視鏡検査を受けることには抵抗があります。胃の検査は受けなくてもいいでしょうか?
胃がんは今もなお日本人に多いがんの代表格であるため、できれば胃の検査は毎年受けられることが望ましいです。しかしながら、どうしても受けたくないと言われる方には、バリウム検査や内視鏡検査に代わる胃がん検診として、血液検査で行うペプシノーゲン検査と抗ヘリコバクター・ピロリ抗体価測定をお勧めします(残念ながら、バリウム検査や内視鏡検査と異なり、食道や十二指腸の情報が得られないことが欠点です)。もしも、これらの検査の結果から異常を指摘された場合にのみ、次の精査を受けていただければよいでしょう。また、バリウム検査にこの血液検査を追加されることは、胃がんを発見する上でとても有効な手段となりますのでお勧めです。
便潜血陽性を指摘されました。私にはむかしから痔があり、そこからの出血だと思うので、大腸の精密検査は必要がないと思いますが、本当に受けなくてはいけませんか?
確かに痔は便潜血検査で陽性となる大きな原因のひとつであり、そこから出血である可能性は高いかもしれません。しかしながら、痔があるからといって、その他の大腸の部分に何もないという保証はなく、別のものが潜んでいる可能性を完全に否定することはできません。現在、大腸がん検診として広く行われている(定性)便潜血検査の問題点もさまざま言われている一方で、日本人に大腸がんが増加しているという現実を踏まえたうえで、積極的に大腸の精密検査を受けられることは意義のあることと考えます。
血液検査で胃の検査を受ければ、胃透視(バリウム検査)は受けなくてもいいですか?
血液の検査はあくまでも補助的な検査となります。胃透視(バリウム検査)と併せて受診頂くことをおすすめします。
しかし、どうしてもバリウムは苦手で飲めないけど胃がんが気になる・・という方には、胃がんリスクチェックのセットとして、ペプシノゲン検査+ヘリコバクターピロリ抗体価(精密)検査が胃がんを発見する上でとても有効な手段となりますのでおすすめです。